XHTML
Basicは、主に携帯電話や PDAなどの小型の通信機器の利用を想定して、必要最小限の XHTML
モジュールを組み合わせて作られたものです。基本的な記述法は XHTML1.0
と同様ですが、使用できる要素や属性は限られたのもとなっています。
HTML
は、パソコンとブラウザの高機能化に伴いどんどん機能が拡張され、「重たい」仕様になってしまいました。PDA
(携帯情報端末)、ゲーム機などさまざまな機械に移植されるにつれて、Compact HTM
や WML、HDML
など独自の軽量な言語が生まれ、同じコンテンツでも複数の言語でページを作成しなくてならないジレンマがありました。HTML
を用意するのではなく、共通の基盤として利用できる XHTML
仕様を定め、モジュールを使って必要部分だけ環境に特化した機能を取り込めるようにする方法として、XHTML Basic
が誕生しました。XHTML Basic
は必要最小限のモジュールだけで構成されているので、各端末の機能を生かすために、XHTML Basic
を元に独自の拡張を施したマークアップ言語を設計するのが現実的でしょう。XHTML Basic
自体は完全な共通言語とはなりませんが、独自の表示言語をばらばらに制定するよりは、情報の共有が容易になり、コンテンツの生成・変換にかかる労力も遥かに軽減されます。XHTML Basic
には、下記のモジュールが制定されています。モジュール | 要素 | |
---|---|---|
構造 | html、 head、 title、 body | |
テキスト | 見出し | h1、 h2、 h3、 h4、 h5、 h6 |
ブロック | address、 blockquote、 div、 p、 pre | |
文字列 | abbr、 acronym、 br、 cite、 code、 dfn、 em、 kbd、 q、 samp、 span、 strong、 var | |
ハイパーテキスト | a | |
リスト | dl、 dt、 dd、 ol、 ul、 li | |
基本フォーム | form、 input、 label、 select、 option、 textarea | |
基本テーブル | caption、 table、 td、 th、 tr | |
画像 | img | |
オブジェクト | object、 param | |
メタ情報 | meta | |
リンク | link | |
ベース | base |
lang
属性は廃止され、XML
の標準である xml:lang
属性を使います。