Java
Webブラウザは、インターネットで注目されているハイパーテキスト形式でネットワーク上に分散されたデータをリンクするシステムです。Webブラウザのおかげで、インターネットユーザは、文字だけではなく絵を見たり音声を聞きながら、世界中の情報を手軽に検索することができるようになりました。
これにより、インターネットは、一部の専門家だけのものではなくなりました。多くの一般の人たちに注目されるようになったのです。そして1995年、またまたインターネットに新たな旋風がまきおこりました。
それは Java
の登場です。Java
は、1995年5月に米国サンフランシスコで開催された Sun World '95
で、サンマイクロシステムズ社 (Sun Microsystems
) によって発表されたオブジェクト指向プログラミング言語です。
この言語は、HotJava
というブラウザで、アニメーション、グラフィックス、音声などを実行・表示するためのものとして知れ渡りました。そして、ネットスケープ・コミュニケーションズの製品 (Netscape Navigator
) に Java
の対応が決定され、ブラウザ用言語としての地位はゆるぎないものとなりました。
最近では、Webといえば必ずといってよいほど Java
が取りあげられています。産業界などでもJava
は、イントラネット (社内サーバーとインターネットを組み合わせ外部との業務効率化する) や EC
(エレクトロニックコマース:電子商取引) などの基盤として異常なほど脚光を浴びています。
Java
とは何?Java
(ジャバと呼ぶ)とは、サン・マイクロシステムズ社によって開発されたオブジェクト指向プログラミング言語ということは前項で述べたとおりです。通常、このプログラムの場合では、ソースプログラムを作成し、それをコンパイル(実行ファイルへの変換)して初めて実行が可能になるものです。 (おおむねプログラムを作るときにはどのような言語であってもコンパイルという作業がつきまとうことが多いようです。)Java
の素晴らしい特徴として、下記のようなものがあります。Windows
で作ったプログラムが UNIX
や Macintosh
、携帯電話など、異なるプラットフォームで問題なく動作させることが可能です。Java
と言っても Java
アプレットと呼ばれる実行モジュールタイプと、Java
アプリケーションと呼ばれる単体で実行可能なタイプと、今回説明しようとしているコンパイルの必要がない JavaScript
という3つの種類に大別されます。JavaScript
は、HTML
の書式の中に埋めこまれるタグの <script> 〜 </script>
に挟まれたスクリプトをバッチファイルのように順次実行するもので、直接ローカルマシンで実行されます。Netscape
社で開発されていた LiveScript
を元に、Sun Microsystem
社との間で Java
の技術を盛り込み JavaScript
として発表されたものです。 (Microsoft
社の JScript
はこれを含んだものです。)Java
の由来Java
は当初 Green
プロジェクトがビデオ、テレビ、照明、電話などを制御するユーザインタフェースのために開発した言語で、Oak
と名付けられていました。Oak
というのはこの名前を付けた James Gosling
氏のオフィスの窓から見える大きな樫の木 (oak
) が由来となっています。Oak
がすでに他のプログラミング言語に付けられた名前であることが判明し、コーヒーに関係する Java
という名前になりました。Java
なのかについては、開発チームがよく行くカフェの店員が "It's a jungle out there, So drink your Java"
と書かれているTシャツを着ていたとか、Sun Microsystems
社の近くに「Oak Street」
と「Java Street」
があったとか、後に 「Marimba」
を設立したキム・ポレーゼがマーケティング的に響きの良いインパクトのある語句を選んだなど、さまざまな説があり謎につつまれています。