SSI
を使えるようにすると、サーバは各SSI
コマンドの行を読んで、特殊なフォーマットに従う SSI
コマンドを探し、見つかった SSI
コマンドを実行します。SSI
をあきらめざるを得ないほどではありませんが、非常に込み合うサイトでは、受け取るすべてのトラフィックを処理できないようなら、サーバの過度の負荷を処理するために、一時 SSI
機能をオフにするという選択肢もあることを覚えて置いてください。SSI
コマンドを使えるようにするには、サーバ解析HTML
ファイルを置くディレクトリすべてについて、SSI
機能をオンにしなければなりません。access.conf
というファイルを変更します。access.conf
は、HTTP
サーバの設定ファイルを集めたディレクトリ(サーバルートの近辺にある conf
という名前のディレクトリであることが多い)に置かれているはずです。access.conf
ファイルは各ディレクトリについて、どのような Webサービスを実行できるようにするかを制御するために使いますが、SSI
コマンドを使えるようにする場合も、このファイルを変更します。ファイルの変更は Options
命令で行います。access.conf
に「Options All
」という設定行があり、サーバ管理者であれば誰でも容易に、設定ファイルにこの行を入れることができます。SSI
コマンドの利用を許可することになります。Options IncludesNoExec
」となっている場合、SSI
を使うことはできますが、、SSI
コマンドのうち、exec
コマンドだけは使えません。access.conf
ファイルと、そこに書かれる命令に関しては、この章を進める中で詳しく解説します。SSI
機能が使えるようになったら、次にすべてのファイルを解析するのか、あるいは特別なファイルだけ解析するのかを決めます。SSI
解析は特別なファイル(拡張子が .shtml
のファイル)だけを対象にするように制限します。srm.conf
ファイルを変更して設定しなければなりません。srm.conf
ファイルは通常、access.conf
ファイルと同じ場所に置かれています。srm.conf
は、サーバのドキュメントルートの位置やディレクトリ機能など、ファイルの扱い方の詳細をサーバ側で設定するためのファイルです。SSI
コマンドの解析を行うのかをサーバに教えることができます。ここでの目的は、SSI
コマンドの使用を許可しながら、サーバへの負担を適切な範囲内にとどめることです。srm.conf
ファイルの中には、AddType
コマンドを書くことができます。AddType
コマンドは、ファイル拡張子ごとにファイルのタイプを設定します。srm.conf
ファイルの一部です。DocumentRoot /user/local/business/http/scollabo.com UserDir public-web 〜 中略 〜 AddType text/x-server-parsed-html .shtml AddType application/x-httpd-cgi .cgi AddType image/gif .gif87 AddType image/gif .gif89
AddType
コマンドが出てきます。どの AddType
コマンドでも、基本的な MIME
タイプ(基本タイプ/サブタイプ)と、ファイル識別子 (拡張子) ごとに対応するタイプを指定しています。AddType
コマンドは、サーバで利用可能なタイプの一覧の中に、新しい MIMEタイプを加えるわけです。MIME
タイプは、サーバやユーザに対して、そのタイプのドキュメントをどのように取り扱うのかを教えます。srm.conf
ファイルでは、取り扱う必要のあるタイプ全部をサーバに告げなければならないというわけではありません。あくまで、標準のタイプに追加するものだけを AddType
コマンドで指定するだけなのです。text/x-server-parsed-html
という記述に注目してください。これはテキストを示す MIME
タイプですが、サブタイプの最初の「x-
」というのは、新しい、もしくは実験的なタイプの前につけられます。(まだ、MIME
タイプの規格になっていないタイプは、x-
で始まることになっています。)AddType
コマンドは、識別子 .shtml
を持つファイルを、どれも text/x-server-parsed-html
というタイプにものとして、つまりサーバ解析を行う HTML
ファイルとして扱うように指定するわけです。